2016-08-02

子音は3つの基準によって分類される。

(1)無声子音(voiceless consonant) と有声子音(voiced consonant):これは声帯が振動するか否かによる。声門が開いたままで呼吸が通過すると声帯は震えない。これは無声子音である。声門が閉じて呼吸が通過すると、声帯が震える。そのときに音楽的な音、声が出るのである。

(2)調音点の位置(point of articulation):口蓋または咽頭において最も狭まる部分を調音点という。

(3)調音の様式(manner of articulation):声道における調音の様式、閉鎖点・破裂音、破擦音(閉鎖音の特殊なタイプ、閉鎖の開放が比較的にゆるやか)、摩擦音、鼻音、側面音、ふるえ音

これらをよく知ることで、子音の発音の仕方を学ぶことが出来る。


(2)調音点の位置であるが、下唇(したくちびる)が狭窄に関連する音がある。これは唇音(しんおん)labial と呼ばれる。上唇と下唇で狭窄が作られる音は、両唇音(りょうしんおん、りょうくちびるおん)bilabialと呼ばれる。下の唇と上の前歯で作られる音を唇歯音(しんしおん)と呼ぶ。

舌の先を上の前歯にあてて狭窄が行われる音を歯音(しおん)dental と言う。また舌先を前歯の直後の歯茎にあてる音を歯茎音(はぐきおん、しけいおん) alveolar と呼ぶ。

口蓋は前部の硬い部分の硬口蓋 palatal と後部の軟らかい軟口蓋 velar とに分かれる。硬口蓋と舌で狭窄を作って発音する音は英語にはない。軟口蓋と後舌面で狭窄を作る音には/k/  /g/ がある。

口蓋垂と後舌面で狭窄が起こると口蓋垂音 uvular となり、咽頭壁と舌根で狭窄がおこると咽頭音pharyngeal となる。声門において狭窄が行われるのは声門音(glottal)と呼ばれる。


(3)調音の様式でも子音はさらに分けられる。

閉鎖が上下の唇で行われると両唇閉鎖音 (りょうしんはれつおん)bilabial stop となる。歯茎閉鎖音(alveolar stop)は舌先と上の歯茎で閉鎖が行われる。

摩擦音は声道を狭めて摩擦音を出すのである。両唇摩擦音、唇歯摩擦音、歯摩擦音などがある。

破擦音は、閉鎖の開放が比較的にゆるやかなために、直後に調音点をほぼ同じくする摩擦音が続くのである。

そのほかに、鼻音(びおん)nasal や側面音lateral がある。

photo credit: London street art via photopin (license)</a
photo credit: London street art via photopin (license)