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自由形態素と拘束形態素
形態素は2つの種類に分けられる。1つのグループはmusicやvisit などのように、それだけで独立した語として用いることができる形態素で ある。このグループの形態素は、そのまま語として自由に動けること から、自由形態素(free morpheme)と呼ばれる。それに対して、-ed, re-, -s, -edなどは、それだけで語として用いられないところから、拘束形態素(bound morpheme)と呼ばれる。文法的機能をもつ形態素は、単独では出現できないので、すべて拘束形態素である。
自由形態素の分類
自由形態素はさらに2つのグループに分けることができる。1つはふつうの名詞、動詞、形容詞、副詞にみられるように「内容」を伝える形態素である。語彙的自由形態索(lexical morpheme)と呼ばれるグループ である。もう1つは、andやorなどの接続詞、また、atやof などの前置詞、we, her, themなどの代名詞、aやtheなどの冠詞などの機能語からなるグループであり、機能的自由形態素(functional morpheme) と呼ばれる。機能語と内容語は次を参照のこと。
拘束形態素の分類
拘束形態素は接辞(affix)ともよばれるが、これも次の2つの下位グ ループに分けることができる。1つは屈折形態素(inflectional morpheme) と呼ばれるグループで、 語の文法的機能を表す形態素である。 そのため、この種の形態素は意味を変えたり、品詞を変えたりすることはできない。使われるのは、複数や時制、人称などや、比較級や所有格などを表 すときである。
拘束形態素のもう1つのグループは派生形態素(derivational morpheme) と呼ばれるもので、 新しい語を作ったり (元になる 自由形態素と は異なる品詞の語にするもので、たとえば、行為者を示す-erなどである)、新しい 意味をつけ加えたり(たとえば、「反対」の意味を表すdis-などである)する形態素である。