スポンサーリンク

2016-03-07

母音と子音はどのように異なるのか。そもそもなぜこの二つを分ける必要があるのか。

「母音」とは肺から出た息が、口の中で妨げられることなく、口の中央を通って外へ行くときに発せられる音である。一方の「子音」は、息が滑らかには出てこないで、出て行く道筋のどこかで、舌や唇から何らかの妨げを受けて発声される音である。ただ、「妨げる」ということは相対的なことでもある。つまり境界線上の音の出し方がある。その音が半母音と言われているものである。半母音は性質は母音であるが、持続することはなくて、対応する母音の構えから、すぐに次の母音に移行するのが特徴である。

松阪ヒロシ『英語音声学入門』(研究社)(p.61, 63)によれば、半母音(semivowel)をglide(移行音)と読んでいる。その説明は、狭められた息の通り道を急に広げて発生する音を説明している。該当するのは、/w/  /r/  /j/である。

日本人が/w/ を発音するときは、口ぶるを丸めるようにして発音する。/w/の絶対的な舌の位置はなくて、後続する母音よりも舌の位置が後ろ寄りで高く、唇がより丸まっていることが/w/に共通する特徴である。

/l/では、舌をせり上げて、口の中の息の通り道の中央付近をふさぐので、息は舌の脇から出す。この場合は側音(lateral)と言われている。舌が息の流れを充分に邪魔するので子音と見なされている。ところが、/r/では、舌がいったんは狭めるが息を比較的自由に通すので子音的な母音であると言えよう。それゆえに、半母音と考えられている。

/j/は母音/i/  /I/の付近から後続する母音の調音器官の位置へと急速に移行する。/j/には、絶対的な舌の位置はなくて、後続する母音よりも舌の位置が前寄りで高く、唇の丸めを伴わないことが特徴である。

母音だが、言語によってその数は異なる。日本語ではアイウエオの5つといわれている。英語ではその数はもっと多い。5つだけの母音になれている日本人が、英語の数多い数の母音に出会うと面食らう。そのためには、口の中の動きを頭で覚えて同時に実際の音も聞いてみないとなかなか理解が進まない。なお、マラヨ・ポリネシア語族では母音の数は基本的には3つであると言われている。このように言語によって母音の数は異なるのである。

子音でも、同様に言語によって異なる。分類も異なるので、それらを理解することが外国語の音声の理解につながるのである。

photo credit: Mouth Drawing via photopin (license)
photo credit: Mouth Drawing via photopin (license)
スポンサーリンク