今、小説を読んでいたら面白い表現があったので、ここに紹介をしたい。いま、Pierre Lemaitre というフランス人が書いたCamille という本の英訳を読んでいる。そこで、こんな文章を見つけた(kindle 位置情報 672)。

Camille has tried to trap him, has tried and tried but to no avail; the guy is a walking Wikipedia. (カミーユは彼を策略にかけようとした。何度も繰り返したが、無駄だった。彼は生き字引みたいな人だったからだ。

a walking dictionary という語は電子化の時代では死語になりつつあるようだ。その代わりに a walking Wikipedia という語が置き換わりつつある。

あと、主人公は背が低い人だ。彼の身長を示すのに、when you’re less than five foot shit,  という表現がでてきた(kindle 位置情報 678)。辞書を調べると、feet の代わりに口語体では foot を使うこともあるそうだ。ウイズダム英和辞典で調べると、I’m only five feet. であるが、くだけて I’m only five foot. とも言うそうだ。また、インチを表す数詞が続く場合は、foot を用いることもあるそうだ。He is six feet two inches. = He is six foot two. 

なお、この英訳本ではメートル法も出てくる。The desk is at eye level (about one metre forty, Camille estimates). フランス語の原文はすべてメートル法が使ってあると想像するが、英訳にするときは、訳者は人の身長だけはフィート・インチを使っているようだ。(kindle 位置情報 809)

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