学生に高コンテキスト社会と低コンテキスト社会の違いについてレポートを書かせた。その例として、電話のかけ方が紹介されていた。

電話をかけて山田さんと話したいときは、日本の社会では、「山田さん、いらっしゃいますか?」であり、英語に直訳すれば、Is Mr.Yamada there?となる。ところが、英語圏の社会では、May I speak to Mr. Yamanda? となる。つまり、何を自分はしたいのかを明確に示している。

日本社会の「山田さん、いらっしゃいますか?」という表現は、山田さんの存在確認だけをしており、直接的には、話し手が山田さんと何がしたいのかは表現されていない。ここでは、聴き手は「話し手が山田さんと話をしたいのだろう」と推測する必要がある。このように推測を必要とするのは、高テキスト文化の特徴である。

以上、学生のレポートであり、面白いので、ここに紹介した。

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