tall と high の使い分け
高いを表すのに、tall とhigh の二つがある。tall は横幅に比べて高いものに使われる。人間の背丈や木や高層ビルなのである。要は、細長いものにtall という形容詞がつく。a tall building は細長く伸びていく建物であり、a tall mountain ならば、下の図のように孤高の山という印象がある。
その一方、high は横幅があることが感じられる。high building ならば、横幅もあることが多い。mountain に使われるならば、やはり横の広がりが意識される。高い山々という時、とりわけ山脈として感じられるときは、 high mountains がよりふさわしい。
一つの仮説と頻度数の検証
tower などは形状から、a tall tower として使われることが、 a high tower よりも多いと思われる。次の二つの文を作って比較する。
The Eiffel Tower is tall. 15,300
The Eiffel Tower is high. 307,000
google で検索すると上記のように、tower がtall として使われるよりも、high として使われることがはるかに多い、という結果になった。いろいろと語を変えてみたが、tower はhigh との結びつきの方が強い。自分の仮設と反対の結果が出たが、この点は今後の検証が必要だ。
その他
high は広がりがあるから、The ceiling is high. The sky is high. のように使われる。The water is waist-high.(「水は腰の高さまで来ている」、このあたり一帯が腰の高さであることを意味している)
さらには、high は抽象的な概念・比喩的表現の時にも好んで使われる。at high speed, at high temperature, high rates of interest, a high price, high quality, a higher court などである。