一般に、文は「ある事柄について」「何かを述べる」という構造を持っている。「ある事柄」に相当する部分は主部と呼ばれ、「何かを述べている」は述部と呼ばれている。

該当する英語の用語は、主部はSubject であり、述部はPredicate である。

Birds sing.
The pupils were on a picnic.
The doors of the bus open automatically.   とあって、左側が主部であり、右側の下線部が述部になる。

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ただ、この分類では粗いので、実用的でない面がある。複数の語が集まって主部や述部を構成している場合は、主部の中心となる語を主語(subject word)、述部の中心となる語を述語(predicate word)あるいは、述語動詞(predicate verb)と呼んだりする。

しかし、主部全体を主語と呼んだり、述語動詞を単位述語あるいは動詞と言うことも多い。上の例文では、主語はdoors と考えたり、the doors としたり、the doors of the bus としたりで、いろいろな幅がある。

学習していく場合は、主部・述部の概念から説明していくと混乱しやすいので、この部分は省略して、すぐに五文型に入って理解する方が実際的である。教員の立場からも五文型に直ぐに取りかかる方が説明しやすい。

五文型の理解が済んだら、この動詞はどの文型で使われるか説明をする。そして、辞書を使って動詞の次に何が来るのか調べさせて一つ一つ覚えていくことになる。


国語でも主語/主部と述語/述部の概念がある。主語は「何が」「だれが」などを表す文節であり、一文節ならば主語となる。二文節以上ならば、それらの文節が主部となる。

「~である」を示す文節で一文節ならば、「述語」であり、二文節以上で示すならば、「述部」である。この様に英語と似ている面もあるが、異なる面もある。学習者は混乱をしないようにお願いしたい。