「腫瘍が benign tumor だと良性だが、malignant tumor だと悪性で大変である」という話を前回のブログでした。このbeni-, bene-, bon- などは「」良いという意味である。これらが語源となった語がある。現代英語には数多くの、これらから由来する語があるので、下の例を見てみよう。
benign 良性の
benediction 祝福 >bene (良く)+ dic(話す)
Benedict ベネディクト(男の名前、ベネディクト会)
benefactor 恩人、後援者
beneficent 慈善心に富んだ
benevolent 慈悲深い
benefit 利益
bon- も同じ語源で「良い」という意味である。そこから、 bonus ボーナス、 bonbon ボンボン(お菓子)が生まれてきた(なお、日本語では、金持ちの「ボンボン」という言い方をするが、これは「おぼっちゃん」から生じていて英語のbonbon とは無関係である)。
このbon はフランス語ではよく使われる。頻繁に使われる挨拶の言葉、Bonjour, Bonsoir に現れる。それから、「安い」という意味の bon marché (good market)や「たっぷり召し上がれ」bon appétit (good appetite) などでも使われる。
bene-, bon- という語源を覚えたならば、英語の語彙を覚えるためだけではなくて、フランス語の語彙を覚えるのにも役に立つのである。