2016-01-19
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構造的な埋め合わせ
普通、動詞が現れるのは主題から焦点へと情報が高揚していく過程の中間あたりです。聞き手もそのように予想を立てるようになっています。ところで次の文を見てください。
(a) Jill decided. (ジルは決めた)
これは、SV構文で、最も単純な形ですが、何となく不完全に聞こえてしまいます。しかし、(b)のように、動詞のあとに何かを付け加えると落ち着きます。
(b) Jill decided last week.(ジルは先週に決めたのだ)
同様に、Mary sang.(メアリーは歌った) My friend cooked.(私の友人が料理した)のような文は、(c)や(d)のように、何かが付け加わることで落ち着く、事実そのように使われることが多いのです。
(c) Mary sang for hours.(メアリーは何時間も歌った)
(d) My friend cooked enthusiastically. (私の友人は情熱的に料理をした)
あるいは、(e)や(f)のように、助動詞を加えたりします。
(e) Mary was singing. (メアリーは歌っている)
(f) My friend would cook.(私の友人は料理をしようとする)
しかし、毎回このような方法が可能とは限りません。そのために、動詞の部分を複数の語からなる構造へと引き伸ばす方法があります。do, make, give, have, takeなどに名詞がプラスされた構文(=名詞中心表現)が広く使われます。
(g) My friend cooked.→ My friend did the cooking.(友人は料理した)
(h) She replied. → She made a reply.(彼女は答えた)
(i) They strolled. → They took a stroll.(彼らは散歩した)
その他に、solve/ find a solution, agree/ reach an agreement, apply/ submit an application, suggest/ make a suggestion, attend/ pay attention, shout/ give a shout, kiss/ give a kiss, jump/ make a jump, visit/ pay a visit, respect/ pay respect, rest/ take a rest, trip/ take a trip, walk/ take a walk などがそのような例として挙げられます。
名詞中心表現
このような表現は名詞中心表現と呼ばれます。ちょっとまとめてみましょう。
do: the dishes, good, harm, shopping, work
get: a haircut, some rest, a ride, good night’s sleep
give: someone a jump, shout, someone a kick, someone a kiss
have: a cry, a look, a nap, a party, a shave, a swim
make: an appointment, a decision, a jump, a mistake, progress, sense
pay: attention, respect, a visit