2015-11-15
「通りで」を表すのは、on the street がいいのか in the street がいいのか迷う場合がある。一般には、on the street はアメリカ英語であり、in the street はイギリス英語であると言われている。ここでWordReference.com というネットを見ながら両者の違いを考えてみたい。 http://forum.wordreference.com/threads/preposition-in-the-street-on-the-street-at-the-street.176928/
まず、ある人は次のように言っている。in the street は文字通りに道の真ん中にいるというニュアンスだそうだ。
Hrmm, I’m American. To me, there’s a significant difference between the two.
“In the street” means literally that you are “in the middle of the street, standing on it, and waiting for a passing car to hit you.”, while “on the street” can be used to describe buildings which face the street. i.e. “The factory was on Jackson Street.” or a pedestrian who is walking down the street, but is on the sidewalk, not in the middle of the road.
自転車に関しては二つの意見があり面白いと思った。
(A) I would ride my bike on the street. “In” the street always implied a more risky endeavor, since childhood. Don’t ask me why.
(B) I somewhat disagree–I think one rides a bicycle in the street, but on the pavement. Which is interesting, because one rides a bicycle on the sidewalk, not in the sidewalk. And, even worse, one drives a car on Main Street. Why do I think a bicycle uses in and a car on? No idea, it’s just the way I’ve always said it! At any rate, it’s tricky, isn’t it?
私見として一般にon the street はアメリカ英語、in the street はイギリス英語である。しかし、互いにどちらも使われる。学生が英作文にこの表現法を書いてきたら正解と判断すべきだろう。
また、アメリカ英語での傾向として、in the street とあったら物理的なstreet が意識される。There is a big hole in the street. とするのが普通のようだ。on the street とあったら機能としての street が意識される。People are walking street. である。
追記
アメリカ英語とイギリス英語の違いに関してネットを見てみたら、目から鱗が落ちるといったらいいのか明快な説明を見つけた。それを下に引用する。小笠原林樹の英語語法講義より
この in と on の違いがなぜ英米の差とかかわっているのか、一つの興味深い説明を紹介しておきたい。それは、英国と英国人が北米大陸に移民し始めた初期のころの街の「たたずまい」を繁栄していると考えられるからである。
ロンドンという大都会の史的発達にまで話しの風呂敷を広げるわけには行かないが、昔のロンドンを写実的に描いた絵などを見てみると、通りの左右に店舗が並んでいるが、各店舗は3階建てで通りの幅はそれほどではない。つまり、通りは左右についたてがあってその間の空間にある。まさに in の感覚である。大げさに言えば、一種の谷底にある感じであり、これは on の感覚ではない。in the streetとしか表せない。
16世紀後半から英国やオランダから、大西洋を渡って北米大陸に着いた時、そこは原野なり森を切り開いて開拓地にしたにしても、建築材料も整っていないから、とりあえず木材で粗末(?)な家を建てる。その前の通りはまだ粗末な street であっただろうが、周りはひらけた空間の感じで、そこには表面感があったであろう。あるもの(場所でも)表面に接触して、とく感じは on~の形で表すことになっていて、in ではない。
つまりロンドンの狭い通りは文字通りin だが、新大陸では広々とした平原上に道がつくのであるから、平原の上(接触している)の意味で on を使う。

なるほどと思いました。on は2次元的にくっついているイメ―ジ、inは3次元的なイメージでいても、混同する時があります。確かに、新大陸のアメリカは土地が広大ですから、in が on に変わるのも当然。大変、面白かったです。
フォニックス関する記事を読みました。もともと英語の発音記号は苦手でしたので、フランス語はシラブルから入り、単語を読むことは苦ではありません。フォニックスはシラブルと一体だと思うのですが、日本はシラブルを飛ばしてしまうのは何故でしょうか?シラブルをやっておけば、共通一次試験(センター試験)の第一問の問題は、わざわざ問題集で、でそうな単語を覚える必要もなく、もっと大事なことに時間を使えると思います。
イギリス英語と米語ですが、私が中学の時の先生(公立・塾)はイギリス英語の発音、高校(公立)は米語と教師により変わりました。やり取りのある欧州はイギリス英語ですので、イギリス英語に戻していますが、公立程度では米語と英語の区別のできない教師も多く、また、英作文でさえまともに書けない人も多いです。(高校の時に、日本語の分かる英語の先生に、公立の英語教師に直してもらったものを添削してもらったら、真っ赤で、直す前の私の英作文の方がまともでした。)
新課程バカと言われた初期の世代で、今もって苦労しているのが、語彙です。日本語は漢語ですむところを、英語は単語に階層がありますから、漢語にあたる上級層が使うような語彙がないと太刀打ちできません。学校英語で、文語と口語がごちゃまぜに必須単語として覚えさせられ、現在は特にアメリカはplain Englishが求められているので、分かりやすい英語での書くことはできても、それを越えることに難儀しています。間の日本語、距離感の英語と間(はざま)を行ったり来たりするのは、英文を書いていて、楽しいです。
長くなりましたが、もう少し、学校英語が世界の英語に繋がるようになればと思うところです。
永島さんへ 丁寧なコメントありがとうございます。盆で里帰りをしていまして返信が遅れました。イギリス英語とアメリカ英語ですが、どちらを勉強してゆくのかはその人が英語とどのように向き合うかによって決まるかと思います。日本では学校教育の場での教科書の編纂はアメリカ英語が中心となっていますが、将来ヨーロッパで働こうと考えているのならば、イギリス英語も必要です。私自身は最近はBBC放送を聴くことで、イギリス英語の音声にも慣れてきました。自分の年齢になってくるとイギリス英語の方が優雅で落ち着いた雰囲気があるなと感じています。ただ、書き言葉はアメリカ英語の方が分かりやすさを追求して魅力的でしたが、最近はイギリス英語の衒学的な雰囲気も捨てがたいなと感じるようになってきました。自分の年齢(69歳)もあって、若いころと趣味が変わってきたなと思う次第です。