2015-11-21

先日の授業で、CDによる聞き取りの解答を答えさせるときに、beforehand を学生は before hand  と二つの語に分けて黒板に書いた。それをきっかけに、この語は二語に分けることが可能かどうか、しばらく議論となった。

その学生の持っているスマホには辞書機能がついていて、その例文には before hand  と二語の間に空間を置く例文がたくさん出てくる。うーん、これは理由は分からない。別の学生はあるサイトを見つけてきて、そこにはこの語は一語である、という記述を示してくれた。

その場は、beforehand とするのが正解であるとしたが、どうして before hand とする例文があるのか不思議に思った。それでネットでいろいろと調べてみた。http://dictionary.reference.com/browse/before-hand
などを参考にして考えてみる。

18世紀はハイフンを入れた形で before-hand として使われていたが、19世紀からは beforehand として一語で使われるようになった、ということが分かった。それより前の時代は、before hand として使われていたのかどうかは私の調べた限りでは分からなかった。が、おそらく、これは推測であるが、学生のスマホの辞書機能はかなり過去の例文も含んでいたのではと思う。

ジーニアス英和辞典で before hand として検索すると、Dry your hands before you do electrical repairs. とある。この辞書でも before hand の事例はなくて、無理やり検索するとこのように異なる例文が出てくる。

結論として、beforehand だけを用いるように学生には指導したほうがいいということだ。 

photo credit: Cover-up via photopin (license)
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