2015-10-05

このところアメリカで話題になっているのは銃の規制(gun control)である。オレゴンのコミュニティカレッジ(Oregon community college)で9名の人が殺された。26歳の男は、銃を13種も集めていたこと、ナチスドイツを崇拝していたことが報じられている。

アメリカでは頻繁にこの種の事件が起こる。そのために、mass shooting, carnage, rampage などの語は頻繁に報道される。先日Fox Radio News を聴いていたら、やはりそれでも銃の保持はアメリカ人にとって必要な権利であると主張する人が結構いた。

アメリカへヨーロッパから移民が移住してきた。そして移民たちだけで全ての制度を作らなければならなかった。一般人がゼロから作り上げた国であり、そのことを人々は誇りに思っている。伝統的に、警察行為を担当するシェリフは選挙で民間人から選ばれてきた。そして裁判も専門の裁判官だけではなくて、一般人が裁判員 lay judge となって判決に関与してきた。西部は無法者の世界である。そこでは人々は自ら銃を持って戦ってきた。

自ら銃を持って無法者と戦うのだ。それを警察に任せておけない、という意識は高い。そのために、何回 mass shooting が起こっても、銃の保持を禁止するという意識にはならない。安全も自分で守るという強い意識だが、そのことは必然的に銃を野放しにすることになる。所有者のbackground check などがよく叫ばれるが、どうしてもミスが出てしまう。

銃の規制はアメリカという国の建国の理念と結びつくので難しい面があるのだ。しかし、1人でもメンタルに問題がある人の手に銃がわたると悲劇が生まれる。銃の規制、銃の保持の禁止まで進まないとアメリカは大きな問題を抱えることになる。

photo credit: IMG_4640 via photopin (license)
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