超分節的特徴(suprasegmental features)とは、個々の音素にかぶさるように付加されている、強勢(ストレス)、インドネーション、リズムを指す。

(1)linking 
意味的にまとまった語を続けて発音するときに、先行する語の最後の子音と、それに続く語の頭の母音がつながり、ひとまとまりの語のように連結されて発音されることである。

far away, cheer up, a pair of, for example
an apple,  on and off,  turn off, throw away
look up,  pick up,  put up with

(2)強勢とリズム
強勢が置かれている音節は長く強く発音される。一方で、強勢が置かれていない音節は短く弱く発音される。この組み合わせによって英語ではリズムが生まれる。

強勢のある部分は文中では、だいたい同じ間隔で現れる。これは等時性(isochronism)と呼ばれ、英語のリズムは「強勢拍リズム」(stress-timed rhythm)と呼ばれる。

Dogs bite bones.   The dogs will bite the bones.   The dogs will have bitten the bones. これらの3つの文の下線部が強勢の置かれる部分である。強勢の置かれる部分が作り出すリズムは同じであり、長い文ほど圧縮される(特に弱音節)傾向がある。

日本語は音節が同じ間隔で同じように読まれるので、「音節拍リズム」(syllable-timed rhythm)と呼ばれる。

(3)イントネーション
発話の中で生じる声の高低を意味する。抑揚または音調と言われることもある。

機能としては、心情態度的機能(賛成、反対、敵意、恐怖、皮肉、関心を示す)、文法的機能(平叙文と疑問文、句や節の切れ目を示す)、談話的機能(話題の流れやまとまりを示す)がある。

photo credit: donnierayjones Give me that Frisbee! via photopin (license)
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