2016-04-04

現在、各地で入学式が行われている。入学式は桜がちょうど開花する時期と重なり、日本人の多くは入学式と桜を一体のものとして考えるであろう。

ところで、英語圏では入学式という行事はない。入学式の代わりにオリエンテーションがあってすぐに授業が始まる。

厳密に言うと、英語圏には「入学式」は存在しないのだから英語に訳せないことになる。しかし、英語は英米人のためだけにあるのではなくて、世界中の人々の所有物になったのであり、日本の慣習も英語で表されるべきである。と考えると entrance ceremony がいいだろう。

We had an entrance ceremony yesterday. (昨日、入学式があった)

大学の入学式では、学長が式辞を読み、理事長が祝辞を読む。式辞は代表者が読む祝いの言葉であるが、祝辞は単に祝いの言葉である。英語圏では、もちろん、このような言葉の違いはなし。

ウイズダム英和辞典では、式辞はgive an address at a ceremony であり、祝辞はmake a speech of congratulation と便宜的に訳すが、この違いは英語圏では意味のないことである。

卒業式は a graduation ceremony あるいはアメリカでは a commencement ともいう。英語圏でも卒業式は日本と同じように大切である。大学によっては、帽子を投げてお祝いをすることもある。これはhat toss と呼ばれている。 

photo credit: Entrance ceremony. via photopin (license)
photo credit: Entrance ceremony. via photopin (license)