2015-12-09

おととい新幹線に乗った。そこで禁煙の標識が出てきたのでそれを手帳に記した。以下の文面である。

Smoking is not allowed on this train except in the designated rooms. (喫煙室以外では禁煙です)

注目したいのは on this train と in the designated rooms における二つの前置詞の使い分けである。ある程度広さが感じられると on を用いるが、ある空間の中に閉じ込められているというニュアンスがあると in を使うのである。新幹線の喫煙室はとても狭い、まさしく閉じ込められているとの感じがする場所である。関連する説明が、このブログの11月17日の記事にある。それは以下のようになっている。

乗り物に乗っていることを表すのはonを用います。onは「乗り物の床の上に」という接触を表します。この場合、ある程度の大きさの乗り物が該当します。

I saw him on the train.(彼が電車にいるのを見た)
I found a lot of people in a cramped container on a boat.(たくさんの人が船のコンティナーに詰め込まれているのを見つけた)
He slept well on a plane.(彼は飛行機で寝た)
Ms. Sato was on a bus in the morning. (佐藤さんは朝バスに乗っていた)

ただし、車(car)に乗るばあいはonを使わずに、in a carとします。車は公共の乗り物と比べると小さいので、床板を意識する前に、「箱」を意識するからです。
He got in a car.(彼は車に乗った)

このあたりは、in the street と on the street の使い分けでも同じである。よくイギリス英語では in the street であり、アメリカ英語では on the street であるが、それは歴史的にイギリスのロンドンでは数階建ての建物の間を通りがあり、狭い空間の中にあるので in と感じられるが、アメリカのように広々とした平原の上にある通りは on と感じられるのである。 

photo credit: Shinkansen, Tokyo via photopin (license)
photo credit: Shinkansen, Tokyo via photopin (license)