2015-11-11

ThatとIt

thatとitは両方とも「それ」と訳すことが多いのですが、使い方は異なります。違いは、thatは現実世界にある何かを直示しますが、itは文章の中の何かを受ける、という点にあります。

thisもthatと同じように現実世界の何かを直示します。
(a) What’s this/that? (これ/それは何ですか)
(b) It’s a key. (それは鍵です)
(c) This/ That is a key. (これ/それは鍵です)
(d) What’s that? It’s a bird. It’s a plane. No, it’s Superman!(あれは何だ。鳥だ.飛行機だ。いや、あれはスーパーマンだ)

(a)のような質問を受けた場合ですが、そのときは、(c)のように、this/thatを使って現実世界の事物を再び「直示」する必要はありません。(b)のように代名詞itを用いて、先行のthis/thatを逆行照応的に指示します。

このように、this/ thatは対象を直接的に示すという感覚があるので、指示詞と言われるのです。

ですので、this/thatはitでうけます。逆はありません。

photo credit: Various Keys - 2 via photopin (license)
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